J O E N A K A M U R A B L O G

ロード・トウ・ノーウェア

仕事帰りにタワーレコードに寄ると聞いたことのある曲が聞こえてきた。
だが、原曲とは全くアレンジが違う。
BGMに何がかかっているのかモニターを見てみると(渋谷のタワーレコードはモニターに今かかっているアルバムが表示されるのだ)NOUVELLE VAGUEというニューウェイヴ期のロックをラウンジスタイルでカバーするプロジェクトの1曲であった。
僕が聞いたのはトーキングヘッズの「ロード・トウ・ノーウェア」という曲のカバー。
洋楽に目覚めた中学生時代にとても気に入った1曲で1985年発売の「リトル・クリチャーズ」というアルバムに収録されていた。
当時洋楽はMTVの流行と相俟って爆発的な人気をほこり、UK発のニューロマンティックなサウンドやアメリカのマドンナ等を筆頭としたキラキラしたポップス達が一世を風靡していた。

トーキングヘッズは70年代後半に有名アートスクール出身のメンバーにより結成された一風変わったバンドで、77年にデビュー後は様々なサウンドスタイルに挑戦を続け、ブライアン・イーノと共にポリリズムを大胆に導入し作り上げた「リメイン・イン・ライト」というロックの大名盤を出した後は、原点回帰したような優しく素朴でちょっとひねくれたポップソングを演奏していた。(勿論中学生当時はそんな事も露知らず、ただのポップバンドだと思っていた)
当時の流行からすれば、「ちょっと音楽マニア」向けなトーキングヘッズは同級生の誰も聞いた事がなかったが、僕は貸レコード屋で借りたこの「リトル・クリチャーズ」一枚ですっかり夢中になってしまったのである。
TVKで放送されていた「ミュートマジャパン」というミュージックビデオをリクエストで放送してくれる番組があったのだが、そこへわざわざ電話して「ロード・トウ・ノーウェア」をかけて欲しいと言ったこともあったが結局放送はされなかった。今のようにYouTubeで何でも手軽に見られることもなかったから、どうしてもこの曲のプロモーションビデオが見てみたかったのである。

ふとかかったその曲で、一気にそんな記憶が頭の中を駆け巡った。

僕らはどことも知れぬ所へ向かっている
さあ 中へお入り
当てのない旅に出かけよう
行き先知れずの旅に
(訳詞 山本安見)


2009年、ヘッズのフロントマンだったデヴィッド・バーンのソロライブより
[PR]
by joenakamura | 2009-09-02 21:15 | 音楽 | Comments(0)