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Tinker Tailor Soldier Spy

月末と言うことで祝日だったが朝から生業仕事。
午前中に仕事をすませた後に新宿に足をのばして劇場で映画「裏切りのサーカス」を鑑賞。
作家ジョン・ル・カレの初老のスパイ「ジョージ・サマイリー」が活躍するシリーズの一作「Tinker, Tailor, Soldier, Spy」の映画化作品。
元イギリス情報局秘密情報部に所属していたという特異な経歴を持ち、他の著作「ナイロビの蜂」や「リトル・ドラマー・ガール」も映画化されている。(僕は氏の作品は未読である)

公開したてで休日と言うこともあって劇場は超満員だったが、驚いたのは客の年齢層の高さ。
上映時間間際に駆け込んだため席があいておらず、久々に一番前の席で鑑賞した。

難解で一度見ただけでは分からないと話題の近作、(そのため再鑑賞の際は1000円で観られるというシステムがあるらしい。D・リンチの「マルホランドドライブ」も難解な為そういったシステムをとっていた)、一度公式サイトでざっくり設定を読んでいたので自分的にはそう難解には思えなかった。勿論、細かい部分では腑に落ちぬ、理解しかねる点もあったが大凡の内容はサイトを見ていれば問題なく理解できるはずだ。これから鑑賞する方は公式サイトに目を通すのをお勧めする。

淡々と描かれる重厚なスパイ達のドラマはアクションも派手さも無く退屈とも思える。きっと睡眠不足で観にいったらウトウトするかもしれない。
さらに登場する人物の名前がなかなか覚えられず物語に入り込むのに時間がかかりモヤモヤとする。(翻訳物のサスペンスを読んでいて、登場人物が覚えられず何度も巻頭にある「登場人物」ページをめくり返す感じと似ている。)
それでも観終えた後はフウっとため息をついて「面白かった」と言える良い映画だった。

70年代の物語にふさわしい美しい色彩のカットの数々には息をのむほどゾクゾクとさせられた。小物ひとつひとつまでこだわった映像は英国好きにはたまらないものがある。そしてゴシック体の文字が映像の上に流れるだけのタイトルシークエンスのカッコよさ。スタイリッシュだけれど、重厚。ヒリヒリとする。

日本語版予告編


監督は2008年の屈指の吸血鬼映画「ぼくのエリ 200歳の少女」を手がけたスウェーデンのトーマス・アルフレッドソン。
あの作品に全編漂っていた静寂さがこの映画にも横たわっていて非常に自分好みの世界であった。
機会があればもう一度、細かい不明点を確かめながら、かみ締めながら鑑賞しなおしたいものだ。(リピーター割引もあるし)

この「Tinker, Tailor, Soldier, Spy」は1979年にBBCでアレック・ギネス主演で(スターウォーズのオビ・ワン!)テレビドラマ化され人気を博したらしい。(Youtubeで確認したが今作の主演ゲーリー・オールドマンもアレックをかなり意識していると見られる)日本では放送されておらずソフト化もされていない。興味深いのでこの映画の公開に便乗して是非ソフト化して頂きたい。


映画鑑賞後一度帰宅し1時間ほど仮眠したあと、再度生業職場へ出向き深夜まで仕事。
長い一日だったがずっと映画の余韻が頭にフワフワとしていて気分が良かった。
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by joenakamura | 2012-05-01 11:40 | 映画 | Comments(3)
Commented by メイオール at 2012-05-20 06:00 x
2回目見てきました。パンクから老スパイまで。ゲイリーは本当にかっこいい。
Commented by キョウ at 2012-05-22 00:09 x
映画じゃないんですが、フィリップ・ロルカ・デルコシアとういうフォトグラファー、デビッド・リンチ好きのジョーさんが好きそうでした。よかったらHP見てみてください!
http://www.thecollectiveshift.com/show/portfolio/diCorcia/149
Commented by joenakamura at 2012-05-23 17:42
>メイオールさん
おお、2回目!僕はまだ行けてないです。ゲイリー、ほんといい男ですよねぇ・・・

>キョウさん
サイト見てみました。無茶苦茶好みです!いいですねぇ。教えてくれて有難う!!