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鎮静剤

深夜、借りてきたDVDをデッキにいれる。
「タカダワタル的」。
題名のとおり、フォークシンガー故・高田渡氏のドキュメント映画だ。

高田さんに失礼の無いように勿論酒を飲みながら見る。
素敵な歌、話、佇まいが画面に広がる。

つくづく、高田さんは音楽だけでなく、人間としての魅力が匂いたつような方だと思う。
そう、シンガー、ミュージシャンとしての魅力は当たり前として
(あんな歌は高田さんにしか歌えない!)
放っておけない、「可愛らしさ」や、惹きつけてやまない「懐の深さ」、
そしてどうしようもない「だらしなさ」を一緒に持ちえた人なのだなと思った。
ゲンズブールによく似ている気がするのは僕だけか。
(あそこまで時代を挑発するような態度はないとしても)

映画の中で歌われていたマリー・ローランサン作詞の「鎮静剤」という曲、
家で「誰かがカバーしていたね」という話になり、CD棚を引っ掻き回す。
で、見つけたのが1998年リリースの夏木マリさんのアルバム。
exピチカートの小西さんがプロデュースした「13シャンソンズ」という盤。

哀しい女性のことを淡々とただ繰り返すのみのこの曲は
マリさんが歌うと、高田さんのしみじみとした残酷さとはまた違って
ひんやりとしてクール洒落ていてイカしている。

とても、短く残酷な歌。
カラッカラに乾いた砂のような軽さがある。
とてもいい。そして哀しい。
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by joenakamura | 2007-07-24 05:46 | 音楽 | Comments(0)