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カテゴリ:映画( 99 )

ブレードランナー2049

朝、生業へ向かう途中によく出会う超絶な美人が居る。
長身で高いヒールを履き、長い足をミニスカートから突き出し、茶色く軽くウェーブのかかった髪を揺らしながら歩く姿は、人間と言うよりさながら動くマネキンのようで、ロキシーミュージックのジャケや山口はるみのイラストから飛び出してきたのかと思える程。夜更けに出会うのならまだしも、いったい何の仕事をしている人なのだろうか。まるで人造人間のようだ。


人造人間といえばレプリカント。
カルトSF映画の「ブレードランナー」、SF好きのご多聞に漏れず自分も大好きな作品で、これまで何度見返したかわからない1本。
30年ぶりの続編「ブレードランナー2049」が公開という事で早速初日に観にいってきた。
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<以下ネタバレあり。未見の人ご注意>











前作の世界観を踏まえての続編、好きな監督であるドゥニ・ヴィルヌーヴ節も十分楽しめたのだが、前作の「フィルム・ノワール」感とは違う作風や内容がどうも腑に落ちず、観終えて数日悶々と過ごしていたのだが、ネットで色んな感想を拾っていると、主人公Kの恋人の人工知能「ジョイ」を手塚治虫の漫画「火の鳥・未来編」のムーピーに例えている人がいて、それを読んで「ああ、これは手塚漫画だ!」と目から鱗が落ちたのだった。
設定、内容は勿論違うとして、先述の「火の鳥・未来編」や「アトムの最後」等で描かれていたロボットの悲哀、生命とは何かという感触が自分内で「ブレードランナー2049」とシンクロしたのである。(あくまで個人的感想です)

そんな思いを確かめようと再度劇場へ足を運ぶと、前作の呪縛から逃れより素直に鑑賞でき、最後のKの笑顔を見てついには涙腺が決壊したのでありました。

もうこれ以上の「ブレードランナー」の続編は個人的はいらないけれど、手塚プロがフルアニメでリメイクするなら観てみたい気がする。

とりあえずもう一回「ブレードランナー2049」観たい。


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by joenakamura | 2017-11-07 13:27 | 映画 | Comments(0)

タンポポ

今年はまだ未見だが、定期的に伊丹十三監督の映画「タンポポ」を観続けている。
内容はすっかり覚えてしまっているのに何度観ても飽きない。いういった映画は稀有だ。
各場面が印象深く、普段の生活でもちょっとした瞬間についモノマネをしてしまう。
加藤賢崇氏が演じる平社員がフレンチレストランで最後に意気揚揚と注文して皆が驚愕する会社役員たちの食事シーンで、役員たちが口を揃えて「●●にしてみるか」と唱える台詞は食事に行った時の常套句だし、蕎麦屋にいくと、大滝秀治が演じる病気の名士が注文したのを真似て「鴨南、てんぷらそば、おしるこ~」とつい言いたくなる。
そして何事かを成し遂げた時は、タンポポラーメンを作り上げた山崎務演じるゴローと安岡力也演じるピスケンが、「俺たちやったな」「ああ、やった」と顔を見合わせニヤリという台詞を言わずにはいられない。
タンポポラーメンのロケ地、港区芝浦4丁目にも足を運んだ。

写真は新潮社の「伊丹十三の本」より。伊丹さんイカスナァ。
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伊丹氏がパスタについて延々と語る「みんなでカンツォーネを聴きながらスパゲッティを食べよう。」というレコードがあるのだが、CDで持っていたのにどこかに紛失してしまった。BGM音楽は大好きな大野雄二氏。
ウーン、なんということだ。聞きたいときに無いなんて腹がタツヨネ!それでも腹は空くケドネ。

ちなみにザ・ヘアの「タンポポ」も名曲である。


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本日ソロライブです。

2/6(土) 渋谷ワインバー カボット
出演: 中村ジョー / The Jailbyrds / 棚木竜介
18:30/19:00 2000円(1D込)
http://cabotterecords.tumblr.com/

お時間あえばぜひ。
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by joenakamura | 2016-02-06 10:11 | 映画 | Comments(0)

モールス

先週金曜日はお初の西荻窪terraでライブ。
色々戸惑う事もありましたが、精一杯やらせて頂きました。観て頂いた皆さん、有難うございました。
久々にJOEYの「VOID」も演奏出来て嬉しかったです。この曲、自分の作った中で未だ一番好きな曲。今後はライブ演奏のレパートリーに加えていきたいなぁと思っております。
終演後は会場近くの居酒屋「戎」で小一時間呑み。あやうく終電を逃しそうになりましたが無事帰宅。
西荻はそそる飲み屋さんが多くてほんと困りますね。

翌土曜、引越しから一週間が経過。
その間にライブ2本+バタバタ過ごした日々に加え秋らしい涼しい気候に一気に変わったせいもあってか、どっと疲れが押し寄せグッタリと過ごす一日。寝ても寝ても寝足りず、目をこするばかり。
そんな最中、積み上げられたダンボールの開封の合間にDVDで映画鑑賞。
2008年作の「ぼくのエリ 200歳の少女」のハリウッドリメイク「モールス(原題:Let Me In」)」。

あまりに「ぼくのエリ」が良すぎたので「リメイクなんてどうかなぁ」と期待せずに観たのですが、(監督がジャンル違いの「クローバー・フィールド」のマット・リーヴスというのも心配の種でもありました。)それなりに楽しめました。いや、とてもよく出来ていると思います。
しかしながらオリジナルにある、一番大事であろう「性別をこえた恋愛」である部分がスッポリ抜け落ちていて(オリジナル「ぼくのエリ」の中で、そこの箇所を判別する為の部分が残念にもボカシを入れられた問題は話題になりました)、少年と少女の普通のバインバイアな恋物語になっていたのはちょっと残念ではありました。
そして、今や引っ張りダコの主演の人気女優akaヒットガールのクロエ・モレッツちゃん、とっても上手で魅力的なんだけど、それ故にどうしても日本でいう「芦田愛菜」ちゃん的な感触がちらついてしまうし、あまりに強い女の子役が多いせいで華奢な感じがしないのがややウーンと思わされました。(モレッツちゃんのせいではないんだけどね)
でもそんな不満を踏まえた上でも良く出来たリメイク作だと思います。
ただ、この「モールス」しか観てない人には是非オリジナルの「ぼくのエリ」を観てもらいたいもんですねぇ。



こちらはオリジナル「ぼくのエリ」のトレーラー

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by joenakamura | 2012-10-14 22:43 | 映画 | Comments(0)

ビヨンド

友人達が観た、観た言うので、我慢できなくなって今夜は北野武監督の「アウトレイジ・ビヨンド」を観に行ってきた。
前作「アウトレイジ」はすこぶる面白いバイオレンスコメディだったが、今回のは真面目に作られたヤクザ映画という印象。普段のタケシ映画にあるクールで客観的な構図やアート感(カッコイイ絵も沢山ありますけど)やお笑い要素は割と少なくっていましたが、物語も分かりやすく万人に楽しめるエンタメ現代任侠映画としてはなかなか良い一本ではないでしょうか。インタビューでタケシ氏も言っていたけど、今後のヤクザ映画の指針となる一本になる気がします。
キレキレの加瀬亮は相変わらず良し。で、あのラスト。タケシらしくてキレが良くて凄くいいねぇ。(あのラストでなかったら、ちょっとガッカリしたかも)
しかし、今夜はレディスデーで女性客ばかりで満員の映画館だったのだけど、女性はこの映画をどんな風に観るんだろうなぁ・・・

残念だったのは、カッコイイキメ台詞があまりなかった事と(あえてそうしたと思うんだけど)、意外な俳優さんが沢山出ていてそれはそれで良かったのだけど、前作の椎名桔平と石橋蓮司に勝るキャラが居なかったことでしょうか。色んな意味で続編やりたそうな匂いがしたけど、これで終わりでいいんじゃないでしょうかね。
でももう一回観たいくらい面白かったですよ。




これは54-71の名曲「beyo~nd」


やっぱ54は凄ぇ。
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by joenakamura | 2012-10-10 23:49 | 映画 | Comments(0)

ツィゴイネルワイゼン

生業から夕方家に戻り、近隣に引越しの挨拶。
8年余り住んだこの界隈、近所の方とは挨拶ぐらいしかしなかったのだけど、皆、「寂しくなるわねぇ」等優しい言葉をかけてくれて胸がキュンとなる。いい人達ばかりだ。

我が家はあと数日で引越しと言うのに相変わらず仕舞われていないモノで溢れている。
引越し前日になって泣きながらダンボール箱にガラクタを投げ込む図がマブタに浮かぶ。
ああ、いやだ、いやだ。

そんな最中、仕事の合間にDVDで映画「ツィゴイネルワイゼン」を観る。
1980年の鈴木清順監督のアシッド映画。
遥か昔に観た覚えがあったのだが、改めて観てみて「こりゃ凄いな」と感嘆する。
意味を越えたカットの数々。意味不明のまさに夢のような映画。原田芳雄氏もカッコイイが藤田敏八氏がすこぶる素敵。話の内容なんてどうでもいい。ただただ幽玄な世界に身を委ねる為のフィルム。

中学生くらいの頃に読んだ高橋葉介氏の漫画「夢幻紳士」の中で花火のシーンが描かれていて、高橋氏が何かのインタビューで(単行本巻末のあとがきだったか?)「ツィゴイネルワイゼンの中で花火の絵の無い花火のシーンがあったので、音の無い(漫画だから当たり前だけれど)花火のシーンを描きたかった」という話をしていて、それがずうっと心の中に残っていてた。
改めてそのシーンを観ると、なんだか嬉しい気分になった。

雰囲気、ムードが軟体生物のように心に残る、何とも言えない愛憎映画であります。
きっとリンチも観てるんだろうなぁ。


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by joenakamura | 2012-10-04 01:45 | 映画 | Comments(0)

アリス・クリードの失踪

最近DVDなどで観た映画の感想2。

「アリス・クリードの失踪」2009年 イギリス(日本公開は2011年)

ホラー映画「ディセント2」で脚本を手掛けたJ・ブレイクソンの長編デビュー作。
良い評判を聞いていたので楽しみにしていたが、なるほど面白い。
低予算で3人しか登場人物が出ない限られた展開ながら、ダニー・ボイルの「シャロウ・グレイブ」、コーエン兄弟の初期作(彼らの「ミラーズ・クロッシング」そっくりの場面が出てくる)、ウォシャウスキー兄弟の「バウンド」なんかを思わせる、ウィットにとんだ犯罪サスペンス映画として演者も達者で飽きずに楽しめた。
2人組が身代金目当てにある女性を誘拐監禁するのだが、その3人の愛憎入り混じる感はクライムムービーというよりは実はラブストリーなのかも、とちょっと思ったり。
犯人が周到に犯罪の準備をする冒頭の10分は、とてもスタイリッシュで無駄が無く、映画の導入部としては秀逸。かなり気に入りました。
勿論「おいおいそりゃないだろ」的に突っ込める所はあるのですがが、それを持っても充分楽しめます。
イギリス訛りやクライムムービー好きな方は是非。
きっとこの監督、これから評判になると思います。(次作でコケなきゃね・・)




次回ライブは9月2日。要予約です。土曜日まで受け付けます。
宜しくお願いします。ticket@joenakamura.com

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9月2日(日) at「銀座のノラの物語」
(カウンターバー「ときね」)
中央区銀座6-2-6 ウエストビルB2

<タイムテーブル>
17時 オープン
17時半~18時半 弾き語り生歌コンサート(10名様限定。要予約)
18時半~21時半バータイム

◉料金 5000円<以下内訳>
音楽チャージ
おつまみ3品
スナック菓子3品
〆の一品(味噌汁、おかゆ、麺など)
ハイボール飲み放題
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by joenakamura | 2012-08-30 21:23 | 映画 | Comments(0)

永遠のこどもたち

最近DVDなどで観た映画の感想。

「永遠のこどもたち」2008年 スペイン・メキシコ合作

「ヘルボーイ」や「パンズ・ラビリンス」のギレルモ・デル・トロが製作総指揮を務めたホラーファンタジー。
デル・トロの「デビルズ・バックボーン」系の切な怖悲しい物語でなかなか楽しめたのですが、中盤に「これは要らないよなぁ」と思わせるグロい1シーンがあって(大した事はないんですけど)ココがなければもっと自分的には点数高かったです。(ホラー映画として引っ張る為には必要だったのかもしれないけれど)ちなみに僕はグロいホラー映画も大好きですよ。
主演は「海を飛ぶ夢」でも好演していたベレン・ルエダ。神経質な雰囲気が魅力的な女優さんで、今回もハマリ役の好演でした。
<永遠のこどもたちオフィシャルサイト>
監督J・A・バヨナは本作で認められたのか次回作はユアン・マクレガー、ナオミ・ワッツ出演の「The Impossible」というスマトラ島沖地震で起きた津波に襲われる家族の物語、という大バジェット映画を監督しています。今秋スペインで公開だそうです。






9月2日(日)は銀ノラで弾き語りワンマンです。
おつまみの準備等の理由でご来場希望の方は予約をお願いします!
メールで受け付けております!
ticket@joenakamura.comまで。

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9月2日(日) at「銀座のノラの物語」
(カウンターバー「ときね」)
中央区銀座6-2-6 ウエストビルB2

<タイムテーブル>
17時 オープン
17時半~18時半 弾き語り生歌コンサート(10名様限定。)
18時半~21時半バータイム

◉料金 5000円<以下内訳>
音楽チャージ
おつまみ3品
スナック菓子3品
〆の一品(味噌汁、おかゆ、麺など)
ハイボール飲み放題
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by joenakamura | 2012-08-29 17:13 | 映画 | Comments(0)

今後のお知らせ & 袴田事件

蒸暑。
昨夜は週末の疲れがたたってか、何時の間にか寝オチ。
ベッドで寝ていたはずが暑さで玄関先の板の間で目を覚ます。おかげで背中ガチガチ。
板の間で寝るの涼しくていいんだけどねぇ。

さて9月のライブ情報を追加しました。関美彦さんのイベントに誘ってもらいました。楽しみ。

以下は今後のライブ予定です。お時間あえばぜひ。足を運んでもらえたらとても嬉
しいです。
チケ予約はticket@joenakamura.com、Twitter、Facebookのメッセでも受付いた
します。お気軽に!

8月19日(日)渋谷七面鳥 (おきょん、藤原マヒト、松本千重との4人編成)
8月25日(土)山口Organ’s Melody
8月26日(日)岡山CRAZY MAMA Studio
9月2日(日)銀座のノラの物語 (ワンマン弾き語り)
9月9日(日)渋谷喫茶スマイル
9月20日(土)大阪難波mele 「大阪レコ発」

詳しくは  http://www.joenakamura.com/info.html

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昨日はDVDで高橋伴明監督の「BOX 袴田事件 命とは」を鑑賞。
1966年に起こった袴田事件を基に描かれた作品。
実際にこんな冤罪(と現在思われている)による拘束が日本で行われているのかと思うと背筋がゾっとするのと同時に、人が人を裁く事の恐ろしさ、難しさを痛感させられます。こういった事件があった事を知れるだけでも十分な価値があり、劇映画としてもズジーンと来る良作でした。



伴明監督、見てない作品が多いから色々見てみようっと。
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by joenakamura | 2012-08-14 11:07 | 映画 | Comments(0)

Cool Hand Luke

DVDで1967年のアメリカ映画「暴力脱獄」を鑑賞。ポール・ニューマン主演。
映画評論家の町山氏がポール・ニューマン映画で選ぶならコレ!と絶賛していたので興味深く鑑賞。

軍隊で勲章を数多く得ながらも、最後には除隊させられた男、ルーク・ジャクソン(ポール・ニューマン)。ある晩、酔っ払いながらパーキングメーターを破損している所を逮捕され2年の懲役を受ける。
収監されたフロリダの刑務所は所長や看守によって支配されていた。ルークはその中で何時しか囚人達の中心的存在となっていくが、ある日彼に母親の死の知らせが届く。母親の葬儀のために脱走したくなるだろう、という口実の元ルークは反省房(懲罰のために作られた小さな小屋)に閉じ込めてしまう。その房から開放されたルークはそくざに脱走を試みる・・・・云々。

町山氏の解説をはじめ、ネットには至るところに今作の解説が転がっているので詳細はそちらにまかすとして、僕としてはこんな感想。
まずはポール・ニューマンの魅力っぷり。若かりしニューマンのニヒルな演技とその笑顔には魅了されてやまない。カッコよすぎる。
共演の巨漢でイヤミたらしい、でも根はいい奴という囚人、ドラグライン役のジョージ・ケネディの演技もアカデミー助演賞をとったのも納得の素晴らしさだ。
そして、ルーク=我々、刑務所=世の中、として「見えない規則やルールで取り締まられた世界(宗教)からの脱出」という、普遍的な「人間としての生き様」を訴えかける物語に、今見ても感銘を受けることが出来た。(隠喩が少々露骨であるところもあるけれど)
囚人達が所内でポーカーに興じている時、ルークは全く役の揃っていないカードを持っていながらも不適に笑いながら掛け金をつりあげ、あげくには皆ゲームを降りてしまい彼が勝利するシーンがある。
それを見たドラグラインは「何も持っていないのに勝ちやがった」と彼を讃え「クール・ハンド・ルーク」と呼ぶ。(これが映画の原題となっている)
「何も持っていない。けれど、やるしかないんだよ。」というルークの言動には誰もが共感と憧れを抱くに違くことでしょう。
全体、特に前半のテンポが悪く、のめり込み辛いのは些か残念ではあったけれど、同時期にムーブメントとなったアメリカンニューシネマの中の名作の1つとして数えられる1本かと思います。

「スティング」や「ハスラー」(もしくはドレッシングの人)だけでしかポール・ニューマンを知らない人は是非。

しかし何で「暴力脱獄」なんて邦題なんだろうか…


町山氏の解説はこちら(ニコニコ動画)


予告

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by joenakamura | 2012-07-11 15:19 | 映画 | Comments(0)

海を飛ぶ夢

先日、DVDで2004年のスペイン映画「海を飛ぶ夢」を鑑賞。
25歳で事故で全身不随になった実在の人物、ラモンの伝記を生涯を映画化したもの。
全身不随の主人公と言う事で、2007年のフランス映画「潜水服は蝶の夢を見る」のようなシチュエーションを想像したが(こちらも自伝が基となっている)、「潜水服…」の主人公ジャン(元雑誌ELLEの編集長)が事故にあい不随になった後、動かせたのは左瞼のみだったのとは違い、ラモンは四肢は動かせないものの首から上は動かせ会話も出来る。そんな彼が自らの命を絶つべく[尊厳死]を求め、周りの人々を巻き込みながらも奮闘していく物語。アカデミー外国語映画賞受賞。

監督はアレハンドロ・アメナーバル。
監督2作目の「オープン・ユア・アイズ」で脚光を浴び(後ハリウッドで「バニラ・スカイ」という名前でリメイクされる)、その後も毎作テーマを変えながらも良作を撮り続ける監督の一人。僕も「オープン・ユア・アイズ」をたまたま見てすっかり魅了され、その後デビュー作の「テシス」を観てすっかり虜にされた口だ。彼は劇中音楽も手掛けている。

主演は、今やすっかりハリウッドスターになってしまったハビエル・バルデム。
自分にとって彼は「ノー・カントリー・フォー・オールドメン」の殺し屋シガー役が強烈だ。
撮影当時35歳だった彼は特殊メイクで50歳のラモンを演しているのだが、最初は彼と気づかない程の自然な老け姿でびっくりした。これだけでも観る価値があり。
スペインのアカデミー賞ゴヤ賞の常連でもある彼のおさえたの芝居はさすがにさすがに素晴らしかった。

淡々とすすむ、感動させようというイヤラシさが感じられぬ演出がとても良い。
それだからこそラモンと、彼を取り巻く人々の姿が余計に胸を打つ。いい映画だった。
ほんと、この監督、毎回ジャンルを変えながらもいい作品を作るよなぁ。。(2001年のホラー映画「アザーズ」だけはちょっと拍子抜けした所もあったけど)



ハビエル・バルデム、次作は007シリーズ最新作「スカイフォール」での悪役だそう。楽しみ。
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by joenakamura | 2012-07-02 21:18 | 映画 | Comments(0)