J O E N A K A M U R A B L O G

カテゴリ:映画( 99 )

部屋の中に海

昨夜は湿気があれど過ごしやすい晩だった。

夕飯を食べ終えると犬たちはすぐに眠ってしまう。
最年長の子の眠りの深さは本当に死んでいるのではないかと思えるほど。
可愛い子犬みたいな見た目の3匹も、もう9歳、10歳、11歳と老犬の域。
寝ている顔はおじいちゃんのよう。

深夜からDVDでウディ・アレンの映画「インテリア」を観る。
ウディ・アレンの映画は「軽快な都会的コメディ」という世間の印象が苦手で、ちゃんと観るのは初めてだったのだが、予想に反し美しい映像と張り詰めた家族の狂気と葛藤のドラマにグイグイとひき込まれた。
この作品はウディの中でも異色とも言えるシリアスな内容だったようで、ちょうど僕の好きなニュアンスにはまったのかも知れない。観てよかった。
音楽のほとんど流れないこの映画のおかげでさらに夜が涼しくなったのかもしれない。

DVDのメニュー画面を立ち上げると波の音がBGMとして流れていて、本編を観始める前そのメニュー画面をしばらくそのままにしていたらとても気持ちよかった。海にそっと出かけた気分になった。
そういえばハッピーズの若林くんに借りたままの、波音だけのCDがどこかにあったはずだ。
(ハッピーズのセカンドの「マキシマムロック」という曲のエンディングに使ったもの)
探してみよう。
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by joenakamura | 2010-08-10 19:04 | 映画 | Comments(0)

シャーリーズ

DVDにて映画「あの日、欲望の大地で」を鑑賞。
「バベル」「21グラム」の脚本家ギジェルモ・アリアガの初監督作品。
脚本に惚れ込んだシャーリーズ・セロンが制作、主演をつとめる。

彼らしい時間軸をバラバラにした展開、大きな3つのストーリーが交互に進んでいく。
荒み果て心に闇を持った主人公のレストランのマネージャーを演じるのがシャーリーズ・セロン。
何処を見ているのかわからない濁った虚ろな目。
ほんとこの人、こういったボロボロの人の役が上手い。
十数キロ増量して普段の綺麗な外見を封印してレズビアンの殺人鬼を演じ
アカデミー主演女優賞を受賞した「モンスター」での仕草も鬼気迫るものがあった。
なんでこういった役柄ばかり選ぶのだろうと調べてみたら
彼女は幼少の頃、アルコール依存症の父親の暴力に悩まさせていたらしく
彼女が15歳の頃、酔って帰ってきた父親に暴力をふるわれ
娘の命の危険を感じた母親が発砲し父親を射殺してしまうという事件に見舞われたそうだ。
(のちに正当防衛とみとめられたらしい)
こういった経緯も役柄を選ぶ要因のひとつになっているのかもしれない。

物語は偶然に振り回された哀しい人々の人生絡み合いで、
決してスカっとはしないが、徐々に繋がって行くストーリーに引き込まれ
最後のかすかな希望に(実際は希望などないのかもしれないが)胸をグっとさせられた。
興味のある方は検索してみてください。良い映画でした。
共演のキム・ベイシンガーの悲哀に満ちた主婦役も素晴らしかったです。
(キム・ベイシンガーももう56歳なのか。。。)


さてそのシャーリーズ・セロンも妻役で出演していて
先日見に行った「ザ・ロード」という映画(この時のセロンも諦めきった凄い目の演技をしていた)
その原作本をようやく読了。
コーマック・マッカーシー作、ピューリツァ賞を受賞し百七十万部以上のセールスをしたというこの作品。
ほとんど映画と差のない内容で、淡々とした雰囲気もそのまま。
あの映画はほんとうに原作を尊重したものだったのだな、と納得する。
映画を観る前に読んだのなら、もっと醒めきった印象を受けたかもしれない。
コーエン兄弟が「ノー・カントリー(フォー・オールドメン)」として映画化した
「血と暴力の国」も彼の著書。
ビリー・ボブ・ソーントン主演の「すべての美しい馬」もそう。
開拓時代のアメリカを舞台に14歳で家出しインディアン討伐隊に加わった少年の物語
「ブラッド・メリディアン」も映画化が決まったそうだ。
とんでもない残虐描写で人間の本質に迫ると言う噂の今作、
これは図書館で借りて来たので近く読むつもり。

今日は涼しく気持ちがいい晩。
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by joenakamura | 2010-08-09 23:11 | 映画 | Comments(0)

映画の日

陽射しが痛い。
汗がドックドクと流れ落ちる猛暑の午前中、日比谷へ出かけ映画館のはしご。

1本目は「ザ・ロード」。
「ロード・オブ・ザ・リング」のアラゴルン役で有名なヴィゴ・モーテンセン主演の
破滅後の世界を息子と2人で旅する姿を描くロードムービー。
全くもって地味な内容(アクションなんてまるで無し)で娯楽度は少なめですが、それがまたシンプルでいい。
シャーリーズ・セロン、ロバート・デュバル、ガイ・ピアースら有名俳優も少しずつ出てきます。
最後の最後で「え!それちょっと都合よくない?」みたいな感じもありましたが満足できる良い映画でした。
ただただ「生きる為」だけに、そして善良な心を何とか失わぬように旅を続ける2人の姿は、まさに現代の人々の人生の比喩なんだろうなぁ、と思ったり。


吉野家で牛丼をかきこんで銀座へ移動。

2本目は「ぼくのエリ 200歳の少女」。
ハリウッドでリメイクも決まったスウェーデン産ヴァンパイア映画。北欧映画らしい独特の空気感。
かのギレルモ・デル・トロ(「パンズ・ラビリンス」の監督)が「繊細で、怖ろしく、詩的。絶対に観なければならない映画。」と評したのもよくわかる素晴らしいファンタジーホラー映画。
いじめられっ子の12歳のオスカーの家の隣に引っ越してきた少女エリ。エリに惹かれるオスカーだがエリはヴァンパイアだった。。
と書くと陳腐なライトノベルのような内容かと思われますが、ともかく素晴らしかった!
12歳の子供同士の初恋の切なさ、子供の残酷さを巧みに織り込んだ世界観は凡百の吸血鬼映画とは一線を画し、正統派でありながら新鮮!という目から鱗な面白さでした。
日本ではホラー映画、というより「切ないラブストーリー」な宣伝をしていたおかげか老若男女問わずの客層で、とは言うもののホラーなシーンは多々あったためか(確かに抑えた演出ですが、かなりグロいっちゃグロい)、上映中、数人の年配の方が出て行っていました。
観たいと思ってる方はその辺を覚悟して下さい。
俺的には大傑作でした。もう一回観たい。

とまぁ、満足した映画館巡り。
猛暑のおかげでシャツがびっしょびしょになったのを除けばね。。

写真は「ぼくのエリ」を見た映画館に貼られていたポスター。
昨日の日記にも書いたミヒャエル・ハネケ監督の最新作にて
カンヌでパルムドールを撮った「白いリボン」のもの。
今年の秋に公開だそうです。

さて色々インプットしたから歌詞を書こう!

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by joenakamura | 2010-07-17 22:00 | 映画 | Comments(0)

セブンス・コンチネント

ミヒャエル・ハネケ監督のデビュー作「セブンス・コンチネント」を夜半からDVDで鑑賞。
どんよりとした絶望感が鑑賞後に漂う。

自分がハネケを知ったのはナオミ・ワッツが制作・主演で作られた
2008年の「ファニーゲームUSA」が最初である。
ハネケが97年に監督した「ファニーゲーム」を自身でほぼ同内容、同構成でリメイクしたこの作品の衝撃度、不快度は映画史に残るとも言われ、カンヌ映画祭でのオリジナル版上映の際は、観客、批評家が次々と席を立ったという事だ。(自分はオリジナルは未見>>11/09/13 オリジナル鑑賞しました。自分的にはオリジナル版のキャストのほうが好みかも。)

とある夏、休暇をすごす為に別荘に訪れた3人家族のもとに現れた白ずくめの若い男2人組。
「卵をかしていただけませんか?」と丁寧で大人しい態度をとる男たちだが、
まるでからかうかの如く、借りた卵を床へ落とすことを繰り返す。
奥さんのとある言葉に激高した男の一人が、側にあったゴルフクラブで夫の足を殴りつける。
物語は一気に装いを変え、狂気の「ファニーゲーム」がスタート。
2人組に家族は捕らわれてしまう。
家を占領した2人は一家にあることを提案する。
「明日の朝まで君たちが生きていられるか賭けをしないか?」と。

徹底的に描かれる理不尽な暴力。
残酷な描写はほぼ無いにも関わらず、その不快感たるや相当なもの。
真っ黒なジョークのような不条理な展開が、余計に背筋を凍らせる。
救いもなにもあったもんじゃない。
結局家族は皆救われず、2人組は裁かれることもなく唐突に物語は終わる。
まるで神の手による自然災害に人類がまるで無力であるように。

冷静に考え「これはハリウッドの暴力映画へのアンチテーゼなのでは…」、「暴力=アメリカ」を表しているのではないか、と自分の中で落とし所をつけたとしても、胸に残る嫌悪感は決して和らぐことは無い。
(事実スリラー映画のパロディともハネケ自身は語っている。)

とてもとても人に薦められる映画ではないが、
衝撃を与えるという意味ではこれに勝る映画はないかもしれない。




さて話は戻って「セブンス・コンチネント」。
デビュー作という事で、まだまだ荒げ刷りな映画と思って観たのだが、
すでにハネケの手法は完成されていた。

物語はオーストリアに住む平凡な家族(夫、妻、少女)の、死へと向かう3年間を淡々と描いたもの。
(新聞に載った実際の心中事件を読んだ監督が、独自に解釈をし作られたものらしい)
叙情性など皆目無視された冷徹な演出。繰り返される同じ日常の風景。
死を覚悟した夫が、今まで培った部屋の中を破壊する後半部分ですら冷め切った視点で映し出されていく。
最後に残るのはテレビモニターのサンドストームのみ。

「セブンス・コンチネント」とは「第七大陸」の意味で、地上には存在しない大陸のこと。
「ここ」では無い「前向き」な世界への旅立ちとして家族は「第七大陸(死)」を選んだという意味なのだろう。
僕は最後の延々と映し出されるモニターの砂嵐をみて
「死んだらそこまでだ。夢の第七大陸などないのだ。」というメッセージを感じたが、
ハネケの本意はどうなのだろうか。
ともあれ「ファニーゲーム」ほどの後味の悪さは無いにしても、
胸の奥に鉛を詰め込まれたようなどんよりとした気分になるのは必至だ。

ハネケはこう語っている。
「映画は気晴らしのための娯楽だと定義するつもりなら、
私の映画は無意味です。私の映画は気晴らしも娯楽も与えませんから。
もし娯楽映画として観るなら後味の悪さを残すだけです。
快適で親しみやすいものなど、現代の芸術には存在しません。
にもかかわらず、映画にだけは気晴らし以外の何も求めないことに慣れてしまっているのです。
だからこそ、気晴らしのできない映画を観ると苛立つのです。

私の映画を嫌う人々は、なぜ嫌うのか自問しなければなりません。
嫌うのは、痛いところを衝かれているからではないでしょうか。
痛いところを衝かれたくない、面と向き合いたくないというのが理由ではないでしょうか。
面と向き合いたくないものと向き合わされるのはいいことだと私は思います。
結局のところ、いかに奈落に突き落とすような恐ろしい物語を作ってみても、
我々に襲いかかる現実の恐怖そのものに比べたら、お笑い草にすぎないでしょう。」
第23回 ぴあフィルムフェスティバル 「知らせざる世界の巨匠 ミヒャエル・ハネケ」
インタビュー:スザンネ・シェアマン(映画研究家・明治大学助教授)
ドイツ語翻訳:須永恒雄(独?文化研究・明治大学教授)より転載
http://www.tv-tokyo.co.jp/telecine/cinema/pianist/staff.htmlより引用


観終わった後、たまらなく嫌な気分になるのに何故かハネケの作品には惹きつけられる。
観ていない作品がまだ多々あるので興味があるが、観るのが怖くもある。うーん。
(まぁ観るだろうけど…)

本当に嫌な気分になるので見ようと思った方は要注意を。
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by joenakamura | 2010-07-16 18:14 | 映画 | Comments(0)

キングの10選

映画館で「アバター」が観たいな、と思いつつまだ行けず。

ニュースで作家スティーブン・キングが選ぶ09年の映画十選を読む。

以下引用

1.「ハート・ロッカー」(キャスリン・ビグロー監督)
2.「The Last House on the Left」(デニス・イリアディス監督)
3.「ザ・ロード」(ジョン・ヒルコート監督)
4.「Disgrace」(スティーブン・ジェイコブス監督)
5.「愛を読むひと」(スティーブン・ダルドリー監督)
6.「第9地区」(ニール・ブロムカンプ監督)
7.「Law Abiding Citizen」(F・ゲイリー・グレイ監督)
8.「サブウェイ123/激突」(トニー・スコット監督)
9.「Fantastic Mr.Fox」(ウェス・アンダーソン監督)
10.「2012」(ローランド・エメリッヒ監督)

残念なことに一本も観ていない!
2位の「The Last House on the Left」は「エルム街の悪夢」で有名なウェス・クレイヴン監督の72年の「鮮血の美学」のリメイクらしい。しかしながら日本ではDVDすら出ていない。
そういえば近々「エルム街」のリメイク版も公開される。
フレディ役は「ウォッチメン」のロールシャッハ役で素晴らしい演技をみせたジャッキー・アール・ヘイリー。そういえば自分、昔ハットをかぶってボーダーシャツを着ていたら「フレディみたい!」なんて言われたっけな…。

しかしキング氏の選、ハリウッド大作もランクインして通ぶらない感じが好感持てる。
(別段自分は彼の愛読者でも何でもないのだが)
「第9地区」観なくては。
ウェス・アンダーソン監督の「Fantastic Mr.Fox」も魅力的だ。日本で公開はしないのだろうか。




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by joenakamura | 2010-01-06 01:39 | 映画 | Comments(0)

崩壊と再生

ヴィム・ベンダース製作の「Rain」という映画と黒沢清監督の「トウキョウソナタ」を観る。

「Rain」は06年作のヴェンダース監督の「ランド・オブ・プレンティ」で脚本をやっていたマイケル・メレディスが監督をつとめた作品。
チェーホフの短編小説をモチーフに、雨が降り続く3日間のクリーヴランドを舞台に、息子をなくした初老のタクシー運転手、娘を奪われたドラッグ中毒の若い女性、ふと慈善に目覚めた夫とそれを理解出来ない妻、アルコール中毒で息子に嘘をつきながら金をせびる年老いた男などの様々な人間模様を描くもの。
「マグノリア」「クラッシュ」「彼女を見ればわかること」のような個々のエピソードが連なっていく群像劇だが、それらが最終的に絡み合っていくのとは違って、この映画の各エピソードは平行に進んでいくだけである。
オチがあるわけでもなく、希望を持たせることもない。
人に寄っては退屈である映画かもしれないが、この大雑把な投げ放し感は僕はそう嫌いではない。
アルコール中毒の男を演じたピーター・フォークがとても良かった。

「トウキョウソナタ」は08年のカンヌ映画祭で「ある視点」部門でを審査員賞を受賞した黒沢清監督の作品。
夫がリストラされた事をきっかけに徐々に歪んでいく家族の、崩壊と再生の物語というのか。
主演の香川照之氏が好きなので何とか持ちこたえ観る事が出来たが、後半から急激に展開するややファンタジックな物語に僕は少々首をかしげてしまった。全体がもっと寓話的に統一されていればまた印象も違ったかもしれない。ブラックなコメディとして観ればそれはそれでいいかもしれない。
劇中音楽は物凄く好きな感じだったので調べてみたら、以前僕が在籍していたミディクリエイティヴからサントラがリリースされていた。


どちらも、人生に行き詰まり、何とかそこから逃れ再生したいと願う人々の物語。
「あの時ああすれば」「もう一度生まれ変われるなら」
そんな思いは誰もが胸に秘めている永遠の葛藤なのだろうか。
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by joenakamura | 2009-11-03 13:47 | 映画 | Comments(0)

ミリキタニの猫

DVDで「ミリキタニの猫」を観る。
ニューヨークのソーホーで絵を描き続ける、80歳のホームレスの日系人、ジミー・ミリキタニ。
彼にたまたま出会ったドキュメンタリー作家リンダがを綴った記録映画。

第二次世界大戦中、理不尽な理由で収容所で暮らした過去を抱えたミリキタニは、その傷を秘めながら路上で絵を描きつづける。折しもニューヨークでは9.11テロが起きた時も、彼は絵を描き続けていた。
戦争を憎みながら、アメリカを憎みながらも、ただただ彼はそれを胸に絵に描き続ける。それを許そうとしながら。

彼の描く猫の絵は、とても可愛らしい。


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by joenakamura | 2009-10-17 01:13 | 映画 | Comments(0)

watchmen

前夜就寝が遅かったので、昼ごろになりようやくダラダラと布団から抜け出す。

ジム・ジャームッシュの新作を観に行こうと思ったが、今日は家で大人しくしていようと決めDVDで映画「ウォッチメン」を観る。
アメコミが原作のこの映画、(あくまでも現実と似たパラレルワールドの)80年代の世界を舞台に自警団として生まれたヒーロー達の、ヒーロー禁止条例「キーン条約」が出された後の様々な物語を交錯させて描くSFサスペンス。
映画として大傑作!とは思わないが、そのダークな雰囲気や、狂言回しを演ずるヒーローの一員「ロールシャッハ」のどす黒い魅力、現実の世界(にあくまでも似た)の60年代~80年代との密着した生々しさ、そしてカート・ヴォネガットの小説にも通じる壮大な世界観。最近のアメコミムービーによくある「リアル」感を徹底して追求するのとは違う、良い意味での「B級」的作風が胸をくすぐる。非常に良くできたSF物語だ。とても自分好み。
すぐれたSF作品に贈られるヒューゴー賞を原作コミックが受賞しているのも納得できる。(映画としてはかなり詰め込みすぎだけどそこもまた良し)
監督は、前作「300」も凄まじく面白かったザック・スナイダー。

ロールシャッハを演じたジャッキー・アール・ヘイリーは「エルム街の悪夢」のリメイク版でフレディを演じるそうだ。これも楽しみだが、ロールシャッハが活躍するスピンオフも観てみたいものだ。
面白かったので原作コミックも手に入れたいところ。


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by joenakamura | 2009-10-05 00:44 | 映画 | Comments(0)

素粒子

仕事合間にDVDでドイツ映画「素粒子」を見る。

90年代初頭にヨーロッパ中でベストセラーになった小説が原作の
2人の異父兄弟兄弟をめぐる人生の悲哀の物語。
お互い30代後半、国語教師ながら性的欲求に愛を見出そうとする兄、
かたや天才的数学者ながら未だに童貞で、クローン技術の研究で
セックス以外の繁殖の道を探究する弟。

兄が「何となく自分に気があるだろう」と思う女子生徒にセクハラする場面は
男の誰が見ても泣けてくる名シーンだと思う。
(逆に女子が見たら全く持って嫌悪するシーンだろう)

原作を読んでいないので何とも言い難いが、
重くシニカルな内容ながら、ある意味軽快な佳作であった。

しかし前述のシーンもさながら兄の生き方には
男のどうしようもない性(さが)が見えてたまらなく泣けてくる。
そんな作品だった。
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by joenakamura | 2008-11-12 01:57 | 映画 | Comments(0)