J O E N A K A M U R A B L O G

カテゴリ:アート・デザイン( 14 )

白い扉

ヴィルヘルム・ハンマースホイという19世紀のデンマークの画家が好きである。
すべての絵を見たわけではないが、彼のその作品のほとんどが室内をただ淡々と描いたものばかり。人物が居たとしても顔は見えず。ただただ静かにトーンの押さえた色彩の中にドアや窓、家具がひっそりと佇んでいるだけだ。
その圧倒的な静寂さは、陳腐な言い方だが、まるで死後の世界のようだ。特に下の絵「白い扉、あるいは開いた扉」を見たときは上部のゆがんだ扉がまさに「どこかへの扉」のように見えてゾゾゾと背筋が冷えたものだ。
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実はこの歪みはキャンバスの緩みを貼りなおして生じたもので意図はないらしいが、言いようのない不穏さは何か見えない「あちら側」を描いてる気がしてミゾミゾするのである。



同じく好きな映画監督、ミヒャエル・ハネケの2012年の「愛、アムール」は、話としては痴呆になっていく妻とそれを見つめる夫の物語なのだが、彼らの部屋はまるでハンマースホイの絵を髣髴とさせるもので、モロにハネケがハンマースホイを意識してるのがよくわかる映画だった。(というか部屋が主人公のようだった)
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さてファニーゲームをまた見るか。


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by joenakamura | 2017-04-21 11:22 | アート・デザイン | Comments(0)

お絵かき

昔のチラシを保管していたファイルをパラパラ見ていたら、自作のイラスト使用したチラシが多々出てきた。
学生時代はそれなりに絵が好きで書いていたけど(イラストレーター志望だった)、発表の場といえばバンドのライブのフライヤーを描くのが当時のヒップなスタイルだった。
ハッピーズのフライヤーは基本ギターのワカが担当していたので、ハッピーズのドラムのカズオが在籍していたエメラルズというバンドのチラシをよく書かせてもらった。当時はロウブロウなイラストが仲間内で流行っていて色々な所からパクってばかりいたけれど、それにしても下手は下手なりによく頑張って書いてたなぁと我ながら関心する。

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アートスクール卒業後はイラストの仕事も幾つかしたけれど全くお金にならず、次第に音楽活動が忙しくなって何時しかパッタリと書くのを辞めてしまった。まぁよくある挫折話。

しかしながら数年ほど前にポツポツと絵の仕事を頂く機会があって久々にペンを取ったのだけれど、ロウブロウとか関係なしに自分なりのヘタウマな絵を書くのはとても楽しかった。灰汁が抜けたというか何と言うか。
そういう訳で最近はブログによく落書きをアップしているのです。無邪気に絵をかいたり音を出すのは楽し。
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by joenakamura | 2016-03-04 11:15 | アート・デザイン | Comments(0)

汐見台BEACH

昨夜は学友おがわまさひろ君の展示を見に代々木の金魚カフェへ。
壁一面に貼られた新旧の作品は圧倒的。おがわ君独特のタッチを引き継ぎながらブラッシュアップされた新しい作品がとてもカッコイイ。最近手がけたという「THE LET'S GO's」のジャケットもおがわ君ワールド全開で最高だった。
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90年初頭ハッピーズが新宿ジャムで活動を始めた頃から、おがわ君のイラスト・デザインは、当時のシーンを彩ってくれた。
僕らの企画「エレクトリックパブ」で販売したTシャツのデザインや、渋谷DJバーで開催のイベント「自由に歩いて愛して」のフライヤー、彼自身のバンド「vox wah wah pedal(後のEVIL HOO DOO)」のアートワーク、ワックワックリズムバンドのカバーイラスト等々。振り返れば、それらは音楽以上に当時のイメージを鮮明に思い出させてくれる訳で。アートのチカラは凄い。

懐かしんで、当時の雑誌「BARFOUT」に載った2ショットをパシャリ。
(上がライブをする豹柄シャツの私、下がまだ長髪時代のおがわ君)
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おがわまさひろ東京初個展「潮見台BEACH」の開催は12日(金)まで。

また開催場所の金魚カフェは2月27日で閉店するそう。
自分も3年前の9月にインスタグラム写真展をやらせて頂いたのが懐かしい。
お世話になりました。無くなってから嘆くより足を運べる方は是非。
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by joenakamura | 2016-02-09 10:40 | アート・デザイン | Comments(0)

eiko ishioka

生業後、下北沢のローズレコードへ。事務所にいくのは随分と久しぶり。
缶ビールを頂きながら、ああだ、こうだと長々と打ち合わせ。(&雑談)
何だかんだやる事が沢山増えて楽しみですが、その前に頭の中を整理整頓しておかないといけないといけません。行き当たりバッタリだと面白くありません。
数本の缶ビールで気持ちよくなって、気がつけば時刻は10時半。慌てて帰宅。

止せばいいのに家に帰ってからもワインを飲んですっかり酩酊。
フラフラになりながらもNHKで先日亡くなった石岡 瑛子さんのドキュメントがアンコール放送されていたので目をこすりながらも鑑賞。
ジンジンと胸に来ました。まったく凄い人だ。
自分も頑張らないとと、思いつつヨッパライのまま就寝。

ターセム・シン監督の衣装デザインをよく務めていた石岡氏。
この映画の衣装、好きでした。


このマイルスのジャケも石岡氏。
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昔のパルコのグラフィックも。
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by joenakamura | 2012-02-03 16:17 | アート・デザイン | Comments(0)

アッチョンブリケ

少し前に「ジャングル大帝」の事を書いたり、Twitterで呟いたりしたおかげで手塚治虫熱が盛り上がってきた。氏の作品はかなり沢山持っていたはずなのだが、気がつけば読みたいものが何処にいったかわからなくなっていて悶々とする。誰かに貸したのか、はたまた家の何処かに眠っているのか。ちょっと実家に寄って本の詰まったダンボール箱を漁ってみたいと思う。

そもそも手塚作品に触れ始めたのは小学生半ばの頃だと思う。
この頃手塚作品はちょっとしたブーム再燃の時期で、24時間テレビの目玉として毎年放送される新作アニメ、映画「火の鳥2772」などなど子供心にも手塚漫画は世に浸透していた。(僕が最初に体験したのは実写版「火の鳥」だったが、当時8歳の自分には良くわからなかった笑)

そして「鉄腕アトム」のアニメ第2弾が1980年にスタート。
それに僕と友達は夢中になり、再販されたアトムのカラーコミック、サンコミックスで発売されていた単行本に少ない小遣いをつぎ込んで読みあうようになった。(アニメで悪役として大活躍していた「アトラス」というロボットが原作ではしょぼくて少しガッカリしたものだ)
中でも友達との間で人気だったのは、最近コミックで両作ともリメイクされた「地上最大のロボット」と「青騎士」だった。ロボット同士が戦うこの2作はファンも多く傑作に間違いないが、僕は「ホットドッグ兵団」や後期の「ゾロモンの宝石」と「火星から帰ってきた男 」もヘヴィーで大好きだった。
アニメと違った重い世界感に手塚への興味は一層深まり、幸いにも兄も熱心な手塚ファンで(手塚治虫ファンクラブにも入会していた)こっそりと本棚から「ブラックジャック」を取り出し盗み読みしさらにショックを受けた。
そして同じく兄の本棚から手に取った、変身をテーマにした短編集「メタモルフォーゼ」。
最初に掲載されていた「ザムザ復活」の虫の描写のおどろおどろしさは強烈でトラウマになってている。(この物語はカフカの小説「変身」をモチーフにしているがこの漫画の印象が強すぎて、その後小説を読んでも全く印象に残らなかったくらい)
そんな分けでその後も色々と読み続け(今だ全て読みつくしたわけではありませんが)、物事の多くを氏の漫画から学び、未だにこうやって手塚熱はフツフツと燃え続けている次第。
未読もの読まなきゃ読まなきゃと常に思うのですが「まだ読んでいない手塚作品がある」と思うと少し嬉しくなります。


24時間テレビのアニメスペシャルの傑作「マリンエクスプレス」。これほんと面白かったなぁ。
主題歌は作・編曲はルパンでおなじみの大野雄二、歌はゴダイゴのトミー・スナイダー。


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by joenakamura | 2011-09-13 11:50 | アート・デザイン | Comments(0)

シュヴァンクマイエル

チェコの有名なシュルレアリズム(はたまた変態)芸術家、ヤン・シュヴァンクマイエルと妻エヴァの展示を見にラフォーレ原宿まで足を運ぶ。ラフォーレなんて行くのは一体何時振りだろうか。

映像作家としても数多くの監督作品を発表しているヤン。
全てではないにせよ僕も幾つか作品を観ており、酷く衝撃を受けた作家の一人であります。
最新作公開に合わせた今回の展示ですが(そちらはまだ未見)、膨大で濃厚な展示の数々に脳天を激しく打たれました。映画や音楽を含めても間違いなく今年で三本の指に入るであろう大変衝撃を受けた濃厚な時間でありました。

グロテスクでエロティック。可愛らしく残酷。粘液質で猥雑。常につきまとう死の匂い。
常人からは忌み嫌われそうな要素満点な作品ながら会場は若い男女でいっぱい。不思議。

「こんなのやってみました。反体制的で芸術的でしょ?」と、ドヤ顔で若年アーティストがひけらかすのとは違い、何十年も「これしかやりたくない。これしかできない。」と作り上げられた作品の数々は無邪気で純粋で、ひたすら悪趣味。
五感を嫌と言うほど刺激され、頭が痛くなりそうな程。絶対今夜夢に出てきそうです。

中でも、彼の監督の好きな作品「ファウスト」の劇中で使われた人形劇セット(と言っても僕よりも全然大きい)が見れたのは感無量で、通り過ぎては何度も後戻りして食い入るように見つめてしまいました。素晴らしかった。

フラフラになりながら展示会場を出て物販コーナーへ。
欲しいものが数多くありましたが、生憎手持ちが少ししかなく色々吟味しながら、一目で惹かれた彼の映画「アリス」のドイツ版のポスターを購入。ウキウキ気分でラフォーレを出ると外は大雨。
せっかく買ったポスターを濡らしてはいかん、と鞄の中から自転車のチェーンが外れた時手が汚れないように携帯していたビニール手袋を取り出しポスターの口に被せゴムを巻き、自転車に跨り帰路へ。
体中びっしょびしょになりましたが何とかポスターが濡れるのだけは死守しました。


展示は19日(月)まで。興味ある方は是非。
僕ももう一回見に行きたいくらいです。



↓こちら、購入した「アリス」のポスター。

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by joenakamura | 2011-09-05 23:16 | アート・デザイン | Comments(0)

メタ少

生業後、駅まで慌てて走り落合南長崎まで。
桑沢デザイン学校時代からの友人の画家、斉藤ヤスタカ君の参加するグループ展「メタ少年展」へ。

前回の彼の個展「FAZZ FACE」も最高だったけど、そのモチーフの流れをくむ作品が数点。
モノクロの作品がなかなか渋くて好みでした。
アメリカのロウブロウアーティストからの影響を彼なりに消化した独自のテイスト。
かっちょいい。

彼とも気がつけば20年くらいの付き合い。
彼はJOEYのギタリスト山ちゃんとガレージなバンドもやってたし、JOEYでヘルプでギターを弾いてもらった事もあったっけ?
ともかくイカした絵をどんどん描き続けて欲しいもんです。(合間にまた音楽も)

「メタ少年展」は明日まで!行ける方は是非。
他の参加者の作品もすごく良くて刺激的でした。

斉藤ヤスタカ ブログ http://www.yassutaka.com/yassutaka/

メタ少年展 http://meta-boy.tutoji.com/

ヤスタカくん、勝手にのっけてゴメンね!
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by joenakamura | 2011-05-19 22:45 | アート・デザイン | Comments(2)

Cinemagraphs

いつも楽しませてもらっている情報ブログ「DDN JAPAN」より。
ニューヨークのファッションフォトグラファーJamie Beckとモーショングラフック・デザイナーのKevin Burgがコラボして作られているというGIFアニメの作品群「Cinemagraphs」。

http://japan.digitaldj-network.com/archives/51889933.html

醒めきってとても美しい。時間が静止したようなVOID感がたっぷり。

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以下でさらに沢山見れます。
http://fromme-toyou.tumblr.com/tagged/cinemagraph
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by joenakamura | 2011-05-11 16:57 | アート・デザイン | Comments(2)

CM詰め合わせ

昨夜は録画していたCXのドキュメンタリー「ザ・ノンフィクション」を飲みながらダラダラ見る。
相変わらず面白い。
普通は日曜の午後にやっているこの番組、オンエア時で見ると見た後ドーンと重くなってせっかくの休みが台無しになる感覚もまたいい(笑)

数日前に「サントリーローヤル」の懐かしCMの事を書いたけれど、また懐かしCMの話。
80年代、カセットテープやら何やらのCMにはミュージシャンが沢山登場してました。
で、そんな懐かしのを幾つか・・・。

THE MODS


スタイル・カウンシル


ブライアン・フェリー


スティング


YMO


トンプソンツインズ


デュランデュラン


マッドネス


ジュリアン・レノン


リンゴ・スター



おまけ

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by joenakamura | 2011-02-02 14:47 | アート・デザイン | Comments(0)

サントリーローヤル

ちょっと前によくやっていたサントリーの珈琲「シルキーブラック」のCM。
著名人たちが楽団に扮し、砂漠?で演奏するというシチュエーション(新しいやつでは松田聖子が歌ってるやつ)、きっとサントリーは自社の昔のこのCMを基にして作ったような気がするんだけど、どうでしょう。

1982年 サントリーローヤル


フェリーニというかドアーズのセカンドのジャケというかの退廃的なムード満点なこのCM。
当時12歳の自分は、ビビビッ!と惹きつけられて、このBGMで使われている曲「Queen of swords」聞きたさにMark Goldenbergのアルバムを買ったのを思い出します。あれ何処へいっちゃたんだろう。聞きなおしたい。今ならもっと楽しめるはず。

サントリーローヤルのCMはこんなガウディ編もありました。こちらはよりシュール。



またこんなムーディーなCM、どっか作ってくれないもんか。
またCM日記書きます。
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by joenakamura | 2011-01-28 15:01 | アート・デザイン | Comments(2)