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「都会のハッピーズ」夜話05 最終回

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シングルのリリースに続き、アルバムリリースの準備も始まった。
前回までの写真撮影はフォトグラファーの大山ケンジさんだったが今回からは僕の彼女にお願いする事にして、当時バイトしていた神宮前にある木造りのパブ「ぎっちょん」で豪快に食事をする等という写真をいくつか撮ったのだが没にし、あらためて六本木から青山、外苑にかけて歩きながら撮影、その素材を小田島君に渡しアルバムジャケットの製作をお願いする事となった。
確か「都会のハッピーズ」というアルバムタイトルは、ジャケの打ち合わせをしている時にワカから初めて聞いた気がする。どういった意図なのか本意は分からないが、ふざけてるようで意味深なようで、東京出身者の多いハッピーズ(カズオだけが秋田出身)自身の事を示しているようで、今となってはこれ以外考えられないタイトルではないかと思う。今度飲みながら真意を聞いてみよう。

ロッキンオンジャパン等で使われたアー写は、セントラル青山というマンションでゲリラ撮影したもの。
1970年に作られたこのマンションはいまだ健在。(写真では分からないがアールのついた玄関先の階段などもとても洒落た造りだ。)
以下それのアウトテイク。
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シングルのフライヤーは作ったものの、ミディからのアルバム宣伝用のフライヤーは無く、リリース直前11/16に新宿ジャムで開催した自主企画「エレクトリック・パブ」にて、自作のフライヤーを配布。
12月21日のライブと翌年1月にNESTで開催のレコ発ライブの告知も掲載されている。レコ発のゲストは曽我部恵一君。(当日何曲かセッションしたはずだ)
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その日の「エレクトリック・パブ」の共演はミスティック・アフロ。
毎回配るパンフレット風チラシ裏面には2nd「アンドロメダ急行」に収録の「マキシマム・ロック」の歌詞が掲載されている。この時点でもう曲が出来ていたのかは曖昧だ。
問い合わせ先がすでにミディになっている。
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中面にはいくつかのニュースと僕のコラムが掲載。アルバム発売やライブ、DJイベントの宣伝に加え、彼女が働いていた古着屋「エマ」の宣伝もしている。コラムにある大阪のカレー店「カシミール」は当時あった場所からは引越ししたが、今も人気店だ。
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さてアルバムのジャケットは、CDジャケサイズ四つ折ペラの長い巻物的ものとなった。
オレンジとイエローとレッドをベースコラージュされた、少しはっぴえんど「ゆでめん」を思わせる素晴らしい出来。小田島君ありがとう。このジャケでハッピーズがフォーキーなサウンドに変化したことが良くわかる。(実際に改めて聞くと、フォーキーというより70sテイストの様々なロックから影響うけているのがよくわかる)
トレイ下のコラージュはメンバーの顔写真をコラージュしたものだった。
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こうして1996年11月25日、僕らの最初のフルアルバム「都会のハッピーズ」はミディ/ライムよりリリースされた。
大きな話題にはならなかったけれどハッピーズがバンドとして一番旬な時期をパッケージした良い作品になったんじゃないかと思う。下手だけど若さがギュッっと詰まっている。

ここで、最後に「都会のハッピーズ」がアナログでリリースとなります!CDもリマスタリングで再発!
と面白いニュースが伝えられれば良かったのだけれど、そんな事はなく現状廃盤とはなっていないものの(ミディは廃盤にはしないそう)かなり入手困難な状況。未聴の方は中古屋などで見つけたら是非聞いてみてください。もしくは持ってる方にダビングしてもらってください。

サブスク配信はこちら>>https://linkco.re/VneNMcPp







「都会のハッピーズ」夜話はこれでおしまい。長々駄文読んでいただきありがとうございました。




by joenakamura | 2016-11-11 16:25 | 「都会のハッピーズ」夜話